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7年か。 まもなく、その時刻。
体験したことのない出来事があって、なにを、どう手をつけていいのかわからない、ただ目の前の、ひとにぎりの大切なものを、崩れないよう両手に持って、つないでいく。 裸に近いから、みんながそうだから、恥ずかしいも何もない、とにかくやり直す、ぜんぜんちがうことでもとにかくやってみる、やらないと。 ずっとしばらく、誰もが、そんな感じだったと思う。  そしてそんな日々をついやすうち、いつのまにか、世の中が変わった、皆の身についたことがあるんじゃないかと思う。 
やってみる、失敗しても次またやってみる、だれも笑わない。 笑う奴は、ほっておいたらいい。 
そんな風に。 色々あったって、今日を生きなきゃいけない。 トライしてコケるのは、ぜんぜん良い。 やってみた勇気の方が、凄い。 カッチョ良い。 そんな風に思う人が、圧倒的に多い気がする。  自分もそうだし、いつくもコケたよ。 トライ&エラーの繰り返しでいい。
震災はツラい事ばかりでも、もたらしてくれた、大きな事のひとつのように思う。 
ゼロから、マイナスから立ち向かうことの、本来の形を、くれたと思う。 

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震災の数日後、長女の小学校の卒業式が予定されてて、でも原発が爆発して、大量の放射性物質が、ヒビだらけの校舎にも校庭にも降り注いだから、子供も親も、式をあきらめていた頃、先生たちが、それぞれの家族もいるだろうに、3日も学校に泊まり込み、不眠不休で片付け、雑巾で、校舎中の放射性物質を拭き取ってくれ、卒業式を、実現させてくれた。 それでも、教室の破損がはげしいため、細長い廊下しか場所がとれず、そこに卒業生と父兄、先生たち、表彰台が用意され、全員が立ったままの状態。 それを、先生たちが、我々に「今日は、こんな場所しか用意できず、ごめんなさい!!」と泣きながら謝ったのである。 先生たちにすれば、十分な事が出来なくて申し訳ない、と思ったんだろう、もしかするとトライ&エラーだったのかな。  でも、子供たちも我々も、一生忘れることのない、最高の卒業式をしてもらった。
ただただ、心の底からの、ありがとう、だったよ。

きょうをじっくりかみしめて、
あしたにすすもう。
支えあってくれた人たちを思いうかべながら。

2018年 3月11日